
セドナに「呼ばれた」旅
ずっと心のどこかで「いつか行ってみたい」と思っていた場所、セドナ。けれど、旅程計画の面倒さや円安の影響もあり、なかなか実現には至らずにいました。そんな中、ロサンゼルス出張が入り、さらに友人がアリゾナ州フェニックスに引っ越したタイミングも重なって、仕事後に友人に会い、ついでにセドナにも行ってみようというノリで、思いがけずチャンスが訪れました。
アリゾナ州への航空券もホテルも2週間前に急遽予約。まるで「呼ばれた」ような流れで始まった旅は、結果的に壮大な自然とのつながりを再構築するような、特別な時間となりました。
セドナへのアクセス
アリゾナ州フェニックス空港からレンタカーでセドナへ。ツアーではなく個人旅行にしたことで、気に入った場所ではのんびり過ごし、暑い日中(35度!)は昼寝休憩し、時差ボケ対策や体調管理が可能に。おかげで、4つのボルテックスをしっかり巡り、それぞれユニークなエネルギーをマイペースにたっぷり堪能できたのです。
この記事では、セドナのパワー、それを受けた自分の感覚や変化と向き合う時間が、どれほど神秘的で満たされたものだったかを、皆さんと分かち合いたいと思います。
ヴォルテックスとは?
セドナを語るうえで欠かせないのが「ヴォルテックス(Vortex)」という存在。これは、地球の磁場やエネルギーが強く集中して渦巻いている場所。主に4つの代表的なヴォルテックスがあり、男性性・女性性・バランスなど、それぞれ異なる性質を持ち、訪れる人に深い気づきやスピリチュアルな癒しをもたらします。
私自身も、セドナのヴォルテックスを巡ることで、心と地球の深い部分に触れるような体験をしました。次のセクションでは、実際に訪れた4つのヴォルテックスのひとつひとつについて、感じたことを綴っていきます。

1. ベルロック(Bell Rock)
フェニックスからのドライブで最初に訪れたベルロック。荒く「雄々しい」エネルギーが放たれています。巨大な赤い岩肌を目前に一瞬怯むも、子どもと父親が登る姿に背中を押されて「私も行けるところまで行ってみよう」とゆっくりと歩みを進めました。途中から傾斜が急になり、両手を駆使して登りますが、日中だったので灼熱状態、頂上までの体力も気力も足りないと判断し中腹でストップ。それでも、そこから見渡す360度のパノラマは、息を呑むスケールで圧巻の美しさでした。
快晴の青空と赤い岩が描く強いコントラスト。風の音と自分の呼吸だけが響く静寂。スローモーションのような時間の中にただ佇むだけで、瞑想のような感覚に。壮大な自然と「小さな自分」をヒシと感じ、研ぎ澄まされる本能。これ以上無理をするな、という自分の内側の声を信じたことで味わえた、格別の景色です。
2. エアポートメサ(Airport Mesa)
朝日と夕焼けが美しいと評判のエアポートメサ。雲が出てきたこともあり、日の入り時間より早めに現地へ。奇跡的に近くの駐車場に停められたため、10分ほど登るだけで頂上に到着。ベルロックとはまた違った、繊細で優しい景色が広がっていました。ベルロックがグラフィックアートのような力強さだとすれば、エアポートメサは朱色の絵筆で繊細に描かれたような、ピクセルの細かい風景。
ベルロックから続きディズニーランドのモデルになったサンダーマウンテン、そして翌日に訪れるカテドラルロックまで、全てを一望できる贅沢なパノラマ。夕日が赤く染める岩波の美しさにため息が漏れ、ゆっくりと心が満たされていきました。
この場所はアクセスも比較的簡単なこともあり、穏やかで平和な空気が流れていました。居合わせた人たちと写真を撮り合い、自然に会話が弾みます。人とのつながりが生まれる場所でもあり、優しく幸せな夕暮れの時間となりました。
3. ボイントンキャニオン(Boynton Canyon)
本来は、前日にインフォメーションセンターで教えてもらった往復約4時間のSubway Caveルートに挑戦する予定でした。でも、時差ボケがぶり返し、眠れずに朝を迎えることに。無理は禁物なため、手前のVista Trail(往復約1時間)にプランを変更しました。
その代わりに朝日を見ようと、まだ仄暗い朝5時台にホテルを出発。これが大正解でした。誰もいない静寂の中、Vistaの頂上に到着。贅沢にも全てを独り占め状態。そこには、女性エネルギーを持つ「カッチーナウーマン」と、男性エネルギーを持つ「ウォリアー」という2つのヴォルテックスがありました。
無人の異世界をじっくりと味わう貴重な時間。目を閉じてヴォルテックスに触れたり、座り込んだり、語りかけたりしながら、朝日がゆっくりと自分と自然を染め、じんわりと温まりながら出現する新世界。まるで太古の地球と祖先に見守られながら、もう一度父と母の間に生まれ落ちたような感覚。地球に抱かれ、時空を超えて祝福されるような、不思議で神聖な”Re-born”体験でした。
実はこの後、仮眠や就寝中にも、このセンセーションが何度か訪れました。喜びのような感謝のような感情が押し寄せ、勝手に涙が流れました。地球と生命の循環に浄化されたような、次元を超えたパーパス(目的)とつながったような、「何かがわかった」感覚。言葉では説明しきれないけれど、確かに心の奥深くで何かが目覚めた瞬間でした。
帰り道では、独占状態の景色と朝日をたくさん写真に収めて、最高な1日の始まりとなりました。
4. カテドラルロック(Cathedral Rock)
女性性のエネルギーが強く「大聖堂」という名のカテドラルロック。安定感と包容力で静かに佇むその姿はまさに自然の神殿。見つめるだけで心が静まり、身を委ねたくなる感覚が広がります。
本当は登頂を目指していましたが、通り雨の天気予報と「雨が降ると岩が滑りやすく危険」との助言により、断念。その代わりに、カテドラルロックの麓を流れる小川オーククリーク(Oak Creek)からその雄大な姿を眺めることにしました。
元々地元の人しか知らない秘境だったとのことで、事前にインフォメーションセンターで説明をもらってマップを入手。それでも道中、何度も道に迷いそうに。途中で出会ったアメリカ人ファミリーに「私、道間違えるからJoinさせて。」と声をかけると、快く仲間に入れてくれて、無事に水辺へ到着。人の優しさにも触れながら、美しく穏やかに佇むカテドラルロックを仰ぎ見(ハヤブサ科マーリンが優雅に飛んでいた!)、冷たい清流に足を浸すと、汗がすっと引き、沐浴で清まった気分に。
せせらぐ小川の上を風が吹き抜け、空が少しずつ変化していく中、「今ここにいること」の奇跡を実感。登らなくても、十分にその神聖なエネルギーを受け取ることができ、セドナの自然が持つ懐の深さと、物事に謙虚に向き合うことの大切さを、体験し学ぶことができました。

セドナが教えてくれたこと
「全部のヴォルテックスを巡らなくてもいいかな」と、気負わずにセドナに足を踏み入れました。結果的には、4つすべてのヴォルテックスを巡ることができ、それぞれで異なるエネルギーと深い気づきを得ることができました。セドナが私を歓迎し、受け入れてくれたんだ、そんな嬉しさと感謝の気持ちで胸がいっぱいです。
ハイキングの合間には、スヌーピーの寝姿にそっくりなスヌーピーロックを眺めながらランチ、岩肌と共存するモダン建築のホーリークロス教会で祈り、日没のヨガ、パワーストーン選び、メキシコ建築のアートマーケットTlaquepaque(テラカパキ)散策など、充実しすぎて滞在時間が足りません。
もっと長距離で巡りたいパワースポットや景色がまだまだあったため、「絶対また戻ってこよう」と心に誓いました。
今回は、セドナに「呼ばれ」、その圧倒的な自然に迎え入れられながら、自分自身と大いなる意義(Higher Purpose) と深くつながる旅となりました。優しい人たちとの出会い、奇跡のようなこの瞬間。存在と再誕のエネルギーで満たされたかけがえのない旅となりました。
注意してほしいこと
最後に、安全にセドナを旅するための注意点をお伝えします。
- 体調とストレスに注意。自身の気力やエネルギーが足りない状態だと、セドナのパワーに負けるのか、磁気にあたるのか、心身に不調が出る人がいるようです。友人も、疲れているときに行ったら、なぜか悲しく寂しく感じてその時は楽しめなかったと言っていました。また、旅行中に少しでも体調に不安が出たら絶対に無理をしないこと。落下や怪我の事故につながります。セドナはずっとありますので、また来ようぐらいのおおらかなマインドで散策してください。
- 移動に注意。セドナはアクセスしにくいです。事前ハイヤーしない限りはタクシーもUberもなく、平日はシャトルバスすらありません。ホテルの送迎も、たいていボルテックスエリアはサービス対象外です。手段は現地ツアー参加かレンタカーの二択といっていいでしょう。セドナ内の治安は良いですが、夜は真っ暗になります。またフェニックスからの運転は、まわりの猛スピードにつられないように気をつけて下さい。焦らず、適宜休憩を挟みながら、時間に余裕を持って。
- 水分補給に注意。ハイキングや写真に夢中になって疎かにならないように。乾燥した土地のため、日本よりも水分不足になりがちです、目安は1時間に最低でもペットボトル1本は取りましょう。自動販売機もコンビニもありませんので、事前準備が肝心です。塩飴や糖分も用意しておけば安心。セドナにはWhole Foods スーパーがあるので、買い出ししてから出発するのも良いでしょう。
この感動体験を多くの人と分かち合いたいと思い、セドナリトリートを企画中です。ただの観光ではない旅のプランニングと、皆様のウェルネスに少しでもお役に立てれば幸いです。


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